経済学部広報委員会によるゼミインタビュー第1弾として、2024年5月27日に経営学科 大竹光寿先生とゼミ所属の3年生の方々にお話を伺ってきました。
大竹ゼミでは個人研究とグループ活動を柱として活動を構成しています。①個人研究では、学生が現実の中から問題を見つけ出し、類似の問題に対して過去の研究ではどのような議論や分析が行われてきたのかを整理し(経営学では”先行研究レビュー”と呼びます)、予測を立てます。その予測をフィールド調査から検証していきます。②グループ活動では、数人の学生がグループを組み、様々な企業・団体の取り組み(あるいはその製品・サービス)の中から、“見過ごされた魅力”を見出し、学生自身がマーケティングを実践します。
大竹ゼミの大きな魅力は、グループ活動を通じて学生自身がマーケティングを実践できる点にあります。過去に学生が取り組んだ「富士フイルムの写ルンです」の事例をご紹介します。スマホでの写真撮影に比べると、“使い捨てカメラ”と称される「写ルンです」はエコとは対照的な存在に映ります。しかし、「写ルンです」のブランド統括を担ってきた方への度重なる取材から、「写ルンです」はブランドコンセプトを作る時から一貫してエコな製品を目指していたことがわかりました。製品に込められた、しかし若者に伝わっていない魅力を伝えるべくブランドブックの制作をゼミで行いました。ブランドブックを多くの人に届け、魅力を再認識してもらうために、「写ルンです」を実際に使って撮影を行っているプロのカメラマンの協力を得て、写真展も開催しました。
このように、大竹ゼミでは対象にしたブランドに関わった多くの人への取材を通してマーケティングを現場から学び、ブランドブックを製作・発信することを通してマーケティングを実践しています。
大竹ゼミの魅力について、ゼミ生から「私たちの学びに対する主体性を重視してくれる」「就職活動で胸を張ってゼミでの経験を語ることができる」といった声を聴くことができました。大竹先生が学生の能動的な姿勢を大切にし、彼らの成長の糧になるようゼミを運営していることが伝わりました。